現在でも、室内の換気は全体の空気が入れ替わる仕組みがあり、ソーシャルディスタンスと合わせてある程度の効果が出ています。
しかし、感染症対策に適した換気システムとして、古い空気の停滞がなく新しい空気に早く入れ替わるような仕組みが有効と考えられます。また、季節による外気温等の変化や室内の形状も考慮し空気の流れを作り出すことが重要です。
私たちは、より効果的にウイルスが溜まりやすい場所を見つけるための、調査、シミュレーションができるシステムを構築し、実証実験を実施しました。これらは客観的にウイルス感染症や熱中症の軽減対策等を考える基礎資料として活用できると判断しまました。これら三次元点群データを有効に活用した感染症対策の予防に向けた取り組みが実現し、若い世代の人たちの笑顔が見られる、快適な空間が実現できることを願っています。

作業概要

施設の三次元点群データをバックパック型ライダーシステムで計測、ベクトル変換、予め準備した気候データ、室内温度データ、既存資料で明らかになった換気口、空調機、窓、扉の寸法をCFDシミュレーションソフトに入力を行い計算から導かれた気流の動きが図や動画の成果として表現されます。この資料をもとに専門家を含めた協議により改善策を具体化できると考えています。

作業手順
1.バックパック型ライダーシステムによる点群データ採取
2.点群データ補正処理、修正及びトリミング処理
3.点群データをベクトル変換
4.ベクトルデータをCFDソフトウェアにインポート
5.  給排気条件、熱条件などを設定しCFDシミュレーション
6.報告書作成

 

※参考 ビル管理法(建築物における衛生的環境の確保に関する法律)
厚生労働省対策本部では、「換気の悪い密閉空間を改善するための換気の方法」を取りまとめていますが、(厚生労働省のホームページ参照)その中ではビル管理法における空気環境の調整に関する基準に適合していれば、必要換気量(一人あたり毎時30m^3=CO2濃度:1000 ppm以下)を満足させ、「換気が悪い空間」には当てはまらないと述べており、この換気量を満たして行われる全般換気に対しては、それ以上の注意を求めていません。